自担と足元にある青い光の話



突然ですが、アイドルは偶像です。それに伴いアイドルオタクは偶像崇拝です。これはもう変えようのない事実です。


わたしはたまに更新されるアイドルのTwitterを見ています。毎日ではありません。今日は仕事で何をしました、何を食べました、どこどこへ行きました等という報告をしたり、今日は寒いからファンのみんなは温かくしてねだとか、雨が降ってるから滑らないように気をつけてねだとか、そういった発信をしていたりするTwitterを見ています。

生きているわたしと同じような発信をしているTwitterを見ています。


生きているんです。自担は。わたしのしていることは偶像崇拝なのに、自担は生きているんです。すごいでしょう。


そんな生きている自担が、誕生日を迎えました。今年で24歳になりました。


とても顔が綺麗で、背が高く、芸術の才能が突出しており、世話焼きでお酒はそこそこ飲めなくて朝に弱い、夢は世界のスター、そんなアイドルです。自慢の男です。


自担が誕生日を迎えるにあたり何が出来るか考えてみたものの、何も思いつきませんでした。オタクはいつもそうだ。自分を犠牲にすることなく他人の人生を搾取し悦に入る畜生です。


ケーキを買ってCDやグッズを飾って祝おうかと今朝の時点では考えていました。果たして嬉しいだろうか。彼にひとつも渡ることのないオタクの部屋で消えていくだけの糖分と粉の塊、一瞬飾られてすぐ棚の奥深くに仕舞われるCD、飾る場所がなくてファイルに戻されるブロマイド。それらはこの日のために存在しているのかもしれない、買った時はそんなことも考えていないはずなのに。不思議。


ところでわたしは認知をされたくないタイプなので、自担がわたしのようなオタクを見つけて「自分のことを好きな人ってこんなオタクなのかよ」と思ってしまったらと思うと怖すぎてbioから自担の名前を消そうかと考えてしまいます。幸いにもエゴサーチ日課でなさそうなタイプなのですが、マーケティング勉強の一種として事務所に強制されていたらどうしよう。垢消すか?


しかも厄介なことに自担本人に知られたくないだけで、運営ないし事務所には自担を応援しているキモめのペンライトがあるよ、とは伝えたい気持ちがあります。残念ながら他担みたいに気軽にリプを飛ばしたりブログにコメントしたり出来ないけど。手紙なんてもっての他です。


現状でオタクの存在を知らせる窓口が本人しかないなら、認知無理オタクに人権はないね。



というわけで誕生日を祝うくせにエゴサに引っかからないように作ったブログを書いています。何がモチベーションになったのかさっぱりわかりませんが、とりあえずつらつら文章を書いてあまりの語彙のなさに驚きました。


言いたいことはひとつだけです。わたしに気付かないでください。今までも別にこれといって深くオタクに構ったことは無かったと思うけど、これからもそのままでいてください。


これまで自担にしてきた男には自然体のままでわたしの好意の最高点をいつも超えていくという特徴がありますが、自担はその擬人化のような存在です。

その自然体が壊れてしまうのが怖いよ。本当に怖い。自意識過剰ですが、オタクに合わせて変わってしまう自担ほど見たくないものはないのです。


出会ってから今まで、ずっと好きな気持ちを更新してきました。これからもずっと好きでしょう。あなたをちょっと下の方から照らす青い光は、いつでもここにいます。偉い人に止められるまではやめないぞ。だから直視するのはやめてね。

どうかこれからもまっすぐ夢に向かって走ってください。応援しています。

誕生日おめでとう。歳を重ねて新しく触れる世界が、実りのある素敵な経験となりますように。