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ファイナルライブから1ヵ月経ったオタクが推しとの軌跡を振り返る

先日、推していたアイドルグループがひとつ、活動の形を変えました。

その9人のアイドルの名前は、μ'sといいます。

CDを出せばもれなくチャート上位に、アルバムは1位に。

そんな彼女たちは4月の頭に「ファイナル」を銘打ったライブをしました。

東京ドームでした。みんな泣きました。

いろいろあったけれど、やっぱりμ'sが大好きだったから。

わたしが最初にμ'sを知ったのは2012年。

当時のわたしはアイドルよりも漫画やアニメが好きな平凡なオタクで、

潜在していたドルオタ気質に火が付いているのか微妙な程度でした。

アニサマに行った先輩から、生でμ'sを見て衝撃を受けたと教えてもらい、

そして勧められるままに、YouTube夏色えがおで1,2,Jump!のPVを見たのです。

【ラブライブ】μ's 3rdシングル「夏色えがおで1,2,Jump!」 ショートサイズPV

動画は今まで見たことの無かったまったく新しいもので、

彼女たちが歌って踊っている姿は本当に可愛くてキラキラしていて、

一瞬で好きになりました。3rdシングルだということを知りました。

センターで踊っている美少女の名前が矢澤にこだと知りました。

まだドルオタではない当時のわたしでは上手く言葉に出来なかったでしょうが、

今のわたしなら確実に「推せる」と言っていました。

当時のμ'sはアニサマ初出演で、披露したのも夏色の1曲だけでしたが、

それも今思えば運命的だった気がします。

あのタイミングでμ'sを知ることが出来たのは今でも嬉しい奇跡です。

それでもまだどっぷりハマる、までは行きませんでした。

μ'sの存在を認知してメンバーの名前を調べた時に出てきたアプリ、

いわゆるスクフェスがふたつめのきっかけになりました。

ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルCM(全世界2500万人突破ver.)

当時ようやくスマホに変えたオタクは、

無料で遊べる音ゲーアプリを片っ端から落としては遊んでいました。

そのラインナップにスクフェスが加わりました。

スクフェスは画像も可愛くて譜面も楽しくて、またμ'sは曲がとても良かったので、

他のアプリのように即アンインストールすることもありませんでした。

ある程度音ゲーに慣れて当時の最高難易度であるEX譜面が遊べるようになったとき、

輝夜の城で踊りたい」という曲に出会いました。

TVアニメ『ラブライブ!』EDc/w「輝夜の城で踊りたい」試聴動画

前奏から惹き込まれました。奇しくも、推しがセンターにいる曲でした。

スクフェスは曲を選ぶ画面で、選択している曲を試聴のような形で聴くことが出来ます。

譜面の難易度が高くてプレイすると落とされるので、

選択画面で繰り返し流れる、音ゲー用に編集された2分程度をずっと聴いていました。

ここから、μ'sの過去の曲やPVを調べ始めました。

声優がライブをしていることは知っていましたが、

実際にその映像を見たのは比較動画でした。

ラブライブ! μ's 「夏色えがおで1, 2, Jump!」 【比較】

声優は顔出しするものじゃないと思っていたはずなのに、

何の違和感もなく、とりあえず全部見ました。

まだアニメを見ていなかったのが幸いしたのかもしれません。

とっかかりは無く、彼女たちがμ'sなんだと認識しました。

そのままCDを買って、興味がだいぶ傾いてきた頃、

うたプリ2000%でアニメの良さを再確認していたオタクは、

ネットでラブライブ!1期を一気に見ました。

すみません無料で見ました。今は円盤揃えたので許してください。

この頃にはすっかり中の人も含めたメンバーの顔と名前も覚えて、

周りにもスクフェスを布教して、仲間も増えつつありました。

この頃、μ'sの6thシングルである「Music S.T.A.R.T!!」が発売。

これまではYouTubeで無料で見られたPVも、フルでは見られなくなりました。

そうやって強気な商売が出来るほど、コンテンツとして育っていました。

もちろんわたしも買いましたが、3形態の中で一番安いDVD付の通常盤を選びました。

見てから後悔しました。なぜBDにしなかったのか。

それほどまでクオリティが高くて可愛くて最高のPVで、

人間は映像が可愛すぎると泣くんだと知りました。

うたプリでライブ円盤の味を占め、ついにμ'sのライブの円盤を買いました。

当時は最新であった3rdライブ、今度は後悔しないようにBD。

自分のパソコンはBDが再生出来なかったので、リビングのテレビでしか見られないけど、

それでもBDを買って本当に良かったと思います。

【試聴動画】ラブライブ! μ's 3rd Anniversary LoveLive! Blu-ray/DVD

これを超えるライブ映像は無いと、ファイナルを見た今でも言い切れます。

成長途中でありながら完成されたこの円盤で、完全にμ'sの虜になりました。

今でも最初の僕今のイントロで涙が溢れます。

ここから転げ落ちるようにグッズを買ったりCDを買ったり。

タイミングよくアニメ2期が始まってベストアルバムが出て。

知名度も上がってグッズもいっぱい出て。

曲もたくさん出てPVも増えて知名度が上がって。

そんなアイドルを追いかけていられるのが楽しくて。

μ'sはみんな可愛くて魅力的で、でもそんな彼女たちが厳しい現実に追い詰められて、

それでも精一杯アイドルをしているアニメ2期は見ていると感情が溢れて、毎週泣いて。

μ'sは曲が本当に良くて、ふとした時にあらためてめちゃくちゃ好きになります。

シチュエーション効果と言えばいいのだろうか。気持ちに寄り添ってくれます。

某深夜番組の言い方を借りるなら「チューニングが合う」とでも言うのかな。

アニメ2期を見ているときは、社会人として初めての1人暮らしが始まった時期でした。

仕事がつらくて、気楽な1人がたまにつらくて、そんな時、

深夜に真っ暗にした部屋の中でアニメを見て泣いたり、

ライブ映像を見ながらキンブレを振って泣いたりすることは

精神衛生的に本当に助けになりました。

あれが無かったらもう半年早く仕事を辞めていました。

まぁ結局辞めましたけど。

今思えば最初から社会になんて出なければよかった。

それもそれで、運命の悪戯だったんだと思います。

ともかくにもラブライブ!というジャンルは売り方が上手かったんです。

そしてその戦略にどっぷりとハマったオタクでした。

それでも幸せでした。ベッドに寝転がって、壁に貼ったタペストリーの推しを見て、

スクフェスは無課金でも必死に石を割って3枚取りして、

オタク友達と一緒にグッズを揃えてシリアルを交換して、

現地に行けなくてもライブビューイングでライブを見て。

そういう日々が、本当に楽しくて幸せだったと思います。

やはり転機は、絢瀬絵里役の南條さんがドクターストップをかけられたあたり。

各地の現場で悪評が流れ「ラブライバー」が指をさして笑われる存在になり、

サンシャインが発表されて、μ'sの活動が曖昧な形を取り始めて、

完全にアイドルオタクとなっていたわたしは運営を信用出来ず、

女性アイドルの寿命の短さを48Gから嫌というほど思い知らされ。

心が離れかけても、それでもそこに繋いでくれたのは、

彼女たちの圧倒的なライブパフォーマンスと楽曲でした。

2015年のファンミーティングに運良く参加出来たオタクは

初めて近い距離のμ'sを見て、やはり好きだなと思いました。

それでもやはりμ'sを応援している姿は世間的には滑稽で、

他のオタクからもラブライバーは評判が悪く、

一度思ってしまうと、全ての展開に金の影を感じてしまうようになりました。

一番求めていたはずのライブパフォーマンスだったのに、

紅白の出演も素直に喜べない、捻くれたオタク。

そんなオタクの気持ちをもう一度繋いでくれたのはやっぱりμ'sでした。

2015年6月、劇場版公開。とにかく泣きました。

「ラブライブ!The School Idol Movie」劇場本予告(90秒ver.)

もう円盤も出ている作品なのでネタバレとか気にせず書きますが

星空凛が最初に歌い始めた時に涙腺がバカになって気が付いたら終わってて。

2回目からはOPから泣いたので、初回はたぶん、状況が認識出来てなかった。

好きだという気持ちが溢れました。μ'sが歌って踊っている姿を見るのが好き。

何度も、何度も見ました。同じ映画をあんなに見たのは初めてでした。

自分の求めていたものはこれだった。そして、μ'sは劇場版で終わりました。

ライブの発表がありました。嬉しいと同時に、不安と、悲しみがありました。

まだ完治していない南條さん。治安の悪いラブライバー、春休みの平日。

何よりも「ファイナルライブ」。

覚悟はしていたつもりでした。μ'sのメンバーはソロでの活動が充実して、

あのクオリティを維持出来るリハーサルの時間なんて取れるわけがないこと。

アイドルグループとしての寿命。控えている次コンテンツ。

片鱗は見えていました。

ライブ演出の不十分さから、リハーサルが重ねられなかったことが透けて見えました。

オタクも正しいコールが出来ない現状。よぎる「ブーム」という言葉。

アンコール前提の映像、退場時に名残惜しくなさそうなキャスト。

「今が最高」を大義名分にした、さようならありがとう劇場。

こんなにも温度差があると思っていなかった。

本当につらかった。

誰もかもがμ'sを終わらせようとして、それが当然だという顔で。

実際はそれが正しかったのかもしれません。

心が追い付けていなかったオタクにはそれが気持ち悪くて仕方なかった。

5thライブの円盤は買いませんでした。

それから先のシングルも、何もかも食指が動かない。

μ'sに使ったお金を残す家計簿にゼロが並ぶようになって、カテゴリを消しました。

不誠実だと思いながらもライブのチケットには応募して、当然のように外れて、

ライブビューイングのチケットを取りました。久しぶりの、μ'sへの出費でした。

持っていないシングルの音源は借りて、

なけなしのオタクのプライドを持って予習をしました。

楽曲は本当に素晴らしいものばかりで、すぐに全部好きになって覚えました。

それと同時に、なぜこのCDを持っていないのか疑問に思いました。

アイドルにはCDを出してほしい。ライブをしてほしい。

そう言い続けているオタクが、なぜ直接それにつながる円盤を買わず

人目を気にしてグッズばかり買っていたのだろう。

ちゃんと応援している、と周りに主張したかったのかもしれません。

グッズをつけていれば認めてもらえると思っていたんです。

本当に恥ずかしかった。今でも恥ずかしいです。

μ'sの曲やパフォーマンスが好きなだけで立派なμ'sのファンでいられたのに、

ラブライブ!が大きくなるにつれて、どうでもいいことばかりを気にしている。

気が付いたのはμ'sの最後のステージ2週間前でした。

あまりにも遅すぎました。

絶望したまま、現場に出ました。

9人がいてくれることが嬉しくて、泣きました。

ライトを振りました。折りました。

セットリストは正直、大満足ではありません。

でも、Mステを終えて紅白を終えての、9人のファイナルライブには、

間違いのないセットリストでした。

ファイナルライブで、初めて現場で「そらまる」と呼びました。

推しへ名前を叫ぶときはいつも「にこちゃん」と呼んでいました。

あくまで矢澤にこを見に来ている、という、半ば意地のようなものでした。

最後の最後に彼女への感謝を叫べて良かった。

今まで、矢澤にこでいてくれて、本当にありがとうございました。

みんな今までで一番可愛くて、人気の頂点にありました。

それでもスクールアイドルであるμ'sは永遠であってはならない。

劇場版を何度も見て、スクールアイドルを再定義されて、

ようやく彼女たちの「終わり」から目をそらさずにいられました。

楽しいこと、苦しいこと、たくさんの思い出をくれました。

それが一瞬の中にあったから輝いていると、今ならわかります。

たくさん葛藤もあったけど、μ'sが大好きな気持ちが残っていて良かったと心から思います。

これからゆっくり曲を聴いたり、過去の円盤を見てたまに泣いたりする、

ただのゆるっとしたファンに戻れたらいいなぁ。

おわり!